早めに気づいてあげることが何より大切

「他の子の比べて何か違う」「何だか特別に育てにくい気がする」

 

発達障害の子どもの多くは、そのような母親や父親の微妙な気がかりをきっかけとして診断されることが多いようです。

 

母親の疑問

でも、逆に気づかれにくい特徴のために、学童期、思春期、そして成人するまで診断されずに成長していく子どもも少なくありません。

 

特に周りの人の多くは発達障害について正しい理解をもたないために、「気にしすぎ」とか、「子どもは誰でもそういうところがある」などと間違ったアドバイスをしてしまいがちです。

 

それでも親にとって大切なことは、発達障害があるなら早めに気づいてあげることです。

 

できるだけ早めに気づいてあげることができるなら、以下のような点で子どもにも親にとってもプラスとなります。

低年齢ほど改善を期待できる

低年齢であるほど脳は発達途上で、刺激に対して柔軟に反応します。それだけ期待するほうへと変化しやすいと言うことです。現在は早期から発達に役立つトレーニングを行ってくれる支援機関が増えていますし、乳幼児期からの食生活に気をつけるなら脳の発達にも良い影響が及びます。逆に最初に診断を受ける年齢が上がるほど、社会的不適応が起きやすく、改善も困難になると言われています。

 

二次障害を防げる

発達障害が問題となるのは、障害そのものよりも周りの対応が適切でないために起きる二次障害です。親や先生がその子の発達障害に気づかずにできないことを叱ったり、無理に大変な環境に適応させようとすると、パニックや暴力など問題行動が増えたり、うつ症状や無気力になったり、いじめの対象となったり、非行や引きこもり、不登校、犯罪にさえつながっていきます。一方で、早いうちから本人の特性を周りが理解して接してあげると、二次障害のほとんどは予防できます。

 

親子の関係を良好に保てる

発達障害の子への親の接し方は、症状を軽くすることもあれば重くすることにもつながります。発達障害に気づいてあげられない親に多い間違いは、できないことをさせようとして躾が厳しくなってしまうことです。それがいき過ぎて虐待につながってしまうことも少なくありません。子どもの特性をよく理解して育ててあげれば、親はイライラすることも少なくなり、それが子どもの発達面でも大きなプラスになります。

 

適切な支援を与えられる

早いうちから発達障害の診断を受けた子どもたちは、乳幼児の時から早期療育を受け、小学校入学時も特別支援教育を選択することが可能です。これは子どもにとって無理なく学べ成長できる理想の環境となることが多いようです。そのような支援によって、中学や高校では普通学級で学べるまでになった子は少なくありません。しかし、こうした特別の支援は、後になってから受けたいと思っても学校や家庭の事情など環境的要因によって難しい場合があります。早めに子どもに必要な支援を見極めるうえでも早めの診断が不可欠なのです。

 

本当に診断を受ける必要があるのか

自分の子が発達障害だとは認めたくない、受け入れらない、これは誰もが感じる当然の気持ちです。また身体の障害のように目に見えるはっきりした問題ではないので、比較的安易に考えてしまいがちです。

 

そして「成長していけば良くなるだろう」とか、「時々気になる程度だから心配ない」など思ってしまいます。そのようなことから診断を受けることを迷ったり、先延ばしにしたりしてしまうかもしれませんし、配偶者や親が診断を受けることに反対することも少なくありません。

 

しかし、発達障害があるとすれば、それは心の問題ではなく脳機能のアンバランスによるものですから、そのまま成長しても改善しません。専門家も発達障害で最悪なのは「放置」であると述べています。ですから、はっきりさせないまま診断や支援を先延ばしにすればするほど、その先の困難は大きくなります。

 

一番の心配は二次障害

実は発達障害で心配なのは、障害があること自体ではありません。

 

むしろ深刻な問題となるのは、まわりの対応が不適切なために起きる二次障害です。

 

泣く子ども

成長していく中で、周りの子と違うために常に叱られたり、同年代の子からからかわれたりするうちに、子どもは「どうせ自分は・・・」と自信を失っていきます。

 

この自尊心の低下が、将来的には不登校や小児うつ病、リストカット、引きこもり、非行や犯罪、家庭内暴力につながることがあります。そうなると親子共に本当に大変になります。

 

ですから、避けるべきは二次障害や合併症であり、発達障害があるという事実ではありません。

 

もし発達障害の診断がついても、低年齢のうちから専門家の指導の下で支援を受けたり、食事面で注意を払えば、子どもは将来ずっと楽に過ごせます。そして早くから適切な対応を受ければ、ほとんどは他の人と同じような生活を送れると言われています。

 

重度の自閉症が大きく改善した例もありますが、そのうちの多くが早期の療育や治療がカギとなっているようです。

 

それに診断を受けてみて障害がないことが分かった場合でも、それはそれで安心できますし、別の面でのサポートが必要だということも分かります。

 

いずれにしても、いま勇気を出して一歩踏み出すかどうかで親子の将来は大きく異なってきます。

 

「もっと早くに治療を受けていれば・・・」という後悔だけはしないでください。

赤ちゃん・子どもの発達障害が疑われるときに役立つ本

赤ちゃんや幼児の発達障害は、早めに気づいてあげるほど改善の度合いが高くなると言われています。以下の本は、分かりやすい記入式の基礎調査表と評価シートが年代別についており、まずご家庭で発達障害の有無や専門機関に相談すべきかを判断するのに最適です。また「こだわりを強くさせない」「感覚過敏を直す」など対応方法の具体例も詳しく解説されており、正式な診断を受ける前のお子様には特におすすめです。

赤ちゃんから大人まで 気づいて・育てる 発達障害の完全ガイド 総合版 (健康ライブラリー)


やるべきこと